弘法大師空海が806年に開基した、宮島で最も古い歴史を誇る
大本山大聖院で、2月3日(土)節分会が行われます。
11時から大般若転読法要があり、12時30分から宮島太鼓が奉納されます。
引き続き、福男福女による福豆や福餅まきが行われ、
境内は福を得ようとする大勢の参拝客で賑わいます。
宮島で最古の大聖院とは?
宮島にある寺院の中で最も歴史が古いのが、真言宗御室派(総本山仁和寺)の
大本山大聖院です。
空海が宮島に渡り、弥山の上で修行をして開基したのが806年といいますから、
歴史の重みを感じない訳にはいきませんね。
皇室との関係も深く、古くは鳥羽天皇勅命の祈願道場として、
近くは明治天皇行幸の際の宿泊先になるなど、格式の高いお寺といえます。
大聖院は宮島桟橋から歩いて20分、対岸の町並みが望める場所にあり、
豊臣秀吉も当山の庭園で何度か歌会を開いているように、
ここの閑静な環境と眺めの良さも特徴のひとつです。
大聖院に祭られている仏様
大聖院に祭られている仏様は、十一面観世音菩薩をはじめとする数々の観音菩薩、不動明王、
三鬼大権現、七福神、一願大師などが有り、すべてをお参りしてゆくとけっこう時間もかかり、
見ごたえがあります。
境内に時折響く鐘の音、たなびく香の煙と匂い、そして至る所で眼に入るイロハ紅葉の
鮮やかな色とが、いっそう訪れる人達の心を洗い、静寂さの中でふと我を忘れる
時間でもあるようです。
大聖院には年間を通じて推定約50万人の参拝者があり、そのうち最も多いのが家内安全と
商売繁盛祈願の三鬼大権現への参拝者の方になるようで・・・
お正月の初詣では大変な賑わいになります。
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宮島の真価は弥山の頂上からの眺め
大聖院には厳島神社とはまた違った魅力や宮島の再発見があります。
大半の観光客の方は厳島の大鳥居、神社の回廊をみて満足して帰られるのですが・・・・
本当の宮島の良さは、弥山の頂上からの眺めだと言われています。
伊藤博文も「宮島の真価は弥山の頂上からの眺めにあり」といい、
現在の登山本道ができたのです。
瀬戸内海とそこに浮かぶ島々の景観。
宮島が日本三景のひとつに入っている理由は、この「眺め」でもあると言われています。
大聖院のきえずの火は一見の価値
弥山頂上付近に有る弥山本堂へは、ロープウェーか大聖院コースの「弥山登山道」を
歩いていきます。
弥山本堂に虚空蔵菩薩、弥山の守護神である三鬼大権現をまつる「三鬼堂」、
不動明王をまつる不消の「霊火堂」など見ごたえあるものが建ち並んでいます。
中でも霊火堂にある「きえずの火」は、806年に弘法大師が護摩を修法した残り火が1200年以上も
燃え続けており、これが広島平和記念公園の“平和の灯(ともしび)”の元火の一つとなっている
ことでも有名です。
その火で焚かれている大茶釜の霊水を飲むと、万病に効くといわれ、そのご利益を
求めて弥山に登って来る人も多くいらっしゃるようです。
大聖院節分会が2月3日に開催されます。
厄除け開運の大般若転読法要に引き続き、福豆・福もち撒きが行われ、多くの福を授ける行事です。
毎年多くの人が足を運ぶ、地域伝統の催しです。
宮島厳島神社のお守りご利益がなぜ人気なのか?わかった気がします!