「大イノコ祭り」は、亥の子祭りの精神を受け継ぎながらも、自然が持っている
多様で神秘的な力とのしなやかな交流を、今を生きる私たちにふさわしいスタイルで
甦らせる、古くて新しいお祭りが袋町公園で開催されます。
イノコ祭りの由来
「いのこ、いのこ、いのこもちついて、 繁盛せい、繁盛せい・・・」と
子供たちが白い息を吐きながら亥の子石をついて廻り巡るお祭りですが・・・
広島に伝わる亥の子祭りは、歴史も古く、平安時代のはじめの頃からあったそうです。
もとは中国の言い伝えで、”無病のまじない”から始まったそうで・・・・・
時代が進むうちに秋の収穫の祝いや猪にあやかった 多産祈願の意味なぞが加わって、
西日本、特に広島地方だけに残っているお祭りのようです。
イノコ祭りは何故広島地方だけに?

亥の子祭りは、88本の竹の力によって空中に大石を吊り上げるイノコインスタレーション
という装置の創造によって新しい姿で生まれ変わりました。
江戸時代(1669年、1754年、1758年)広島には、大火が3回もあり、亥の子に
こたつを出す習慣もあったことから、今で言えば”火の用心””防火キャンペーン” を
町ぐるみでやり始めたのが、年中行事として他の地域より定着してきたようです。
そもそも・・・
「亥の子大明神」は 「スサノオノオオカミ」と「ホノカグヅチノオオカミ」
「コウジンノオオカミ」の3つの神様の総称でどれも荒ぶる神様で、
子供たちが縄を付けた石で、唄いながら(これは一種の呪文)地面をついて
家々を回るのは、その荒ぶる神様たちを地中に封じ込めるというよりは、
荒れないようになだめて静かにしてもらう。
“餅をつく”の”つく”は”清める”と言う意味もあるそうです。
昔は「亥の子」に使う石は、 それぞれの町や村の籠り屋で、
少年たちだけでおハライしたものを使っていたそうです。
その籠り屋が自分の土地への共同体意識の象徴で、 通過儀礼でもあったと・・・
今!蘇る伝統的イノコ祭り
西日本で盛んだった伝統的な「亥の子祭り」の数は年々減少し、新たな形で伝統を
残したいという想いから始まったのが『大イノコ祭り』
広島の街のど真ん中に88本の竹を埋め、巨石を吊り上げる迫力満点のお祭りです。
長さ13mの孟宗竹88本を直径20mの円周上に立てます。
竹の先端に結びつけられたロープを中央に置かれた1.5tの大石に引っ張り結ぶことによって、
竹の張力が加わり、大石が空中に吊り上がります。
そして吊り上がった大石を「亥の子石」とみたてて「イノコ」を行います。
88本の竹の力によって空中に大石を吊り上げるイノコインスタレーションという
装置の創造によって新しい姿で亥の子祭りは、生まれ変わりました。

開催日:2018年11月3・4日(土・祝日)※雨天決行
場所: 袋町公園開催場所地図
お問合せ: 082-545-7611
11月3日(土・祝)催事
11:00~飲食ブース開始
13:00~亥の子巡行開始
15:00~大イノコ(大石上げ)開始
19:00~表祝祭開始
20:00~大石おろし
11月4日(日)催事
11:00~飲食ブース開始
13:00~大イノコ(大石上げ)開始
18:10~お練り開始
18:30~裏祝祭開始・餅まき、大石揺らし
20:00~綱切
観客の2割は、なぜか欧米からのツーリストです。
インターナショナルなお祭りになってきています。
五穀豊穣の秋祭りの季節になりました。
神楽も広島の秋祭りには地域の神社の境内では必ず行われます。
継承していかなければならない日本の祭りです。