【人生の楽園】3月18日(土)は、和歌山県和歌山市が舞台です。
~ 夫の夢 妻の夢がひとつの店に ~
「集う」とは、人々が寄りあうという意味があります.
夫婦それぞれの夢だったカフェとギター工房をひとつのお店で実現した
山本和哉さん(61歳)と三須珠さん(52歳)が主人公です。
山本和哉さんプロフィール
地元出身の和哉さんは、高校時代からビートルズに憧れるバンド少年だったそうです。
大学卒業後は小学校の先生になり、同じ学校で事務の仕事をしていた三須珠さんと
結婚され、2人の子どもが生まれました。
和哉さんがギター工房を始めるきっかけとなったのは、15年前、総合学習の授業で
児童とカヌーを手作りしたことで、電動工具で磨いた木がツルツルになる過程に
感動し木工に目覚めると、大好きなギターを作りたいと、洋書を取り寄せ、
独学でギター製作を始めたそうです。
そしていつしか、広いギター工房を持つことが和哉さんの夢になったようです。
ギター工房 暗中模索
暗中模索とは、暗闇の中で手さぐりして捜すこと。
私も暗中模索し、ギターという世界を見つけました。
暗中模索とは「私自身」という意味が込められています。
「集う」とは、人々が寄りあうという意味があります。
私たちは一人でゆっくり来られる方、仕事の休憩にふらっと立ち寄った方。
そういった方が出会える場所になれば・・・そう思いお店を始めました。と
和哉さんは、語っていらっしゃいます。
三須珠さんはカフェ 天手古舞
一方の三須珠さんも、大好きだったケーキ作りの腕を生かして、
手作りの料理などを出すカフェをやりたいという夢をひそかに抱いていました。
カフェは美須珠さんが以前から思い描いていたそうです。
和哉さんの定年が間近になった2年前、工房を併設することを考え、そこで2人は、
それぞれの夢を同時に実現するべく、ギター工房とカフェを併設したお店を開くことを
決意され、去年10月、「カフェ 天手古舞」と「ギター工房 暗中模索」をオープンされました。
独学でギターを作り続けて14年
これまで製作は50本以上、修理を含めると200本を超えるギターにかかわったそうです。
ギターを作り始めたのは2003年!
板からボディやネックを切り出し、アコースティックギターを製造する
アメリカ・マーチン社のギターを模したそうです。
以来、フェンダー、ギブソンなど有名メーカーを参考に、自分なりの工夫を
凝らして、好きなのは、ボディの表面が盛り上がった「アーチトップ」と
呼ばれるギターだそうです。
木を削り出す作業が楽しいからと語っていらっしゃいます。
ギターの修理・再生も行う
ネックが折れたりボディが欠けたりしたギターの再生も行うそうで・・
例えば、1つの傷を隠すため、全面の塗装をはがして修繕し、再度塗装し直すなど、
手をかけ、その様子をHP「暗中模索」にアップすると、ていねいな作業に全国から
反響があったようです。
「自分で作ると出来が気になり、ほとんど弾かなくなりました。
ライブではアコースティックを中心に演奏に耳を傾けたい」
とほほ笑む和哉さんの店内にはステージが設置されています。
今後はジャンルを問わず、ライブを行う予定で・・
音楽好きが集う隠れ家的なミニライブも開催されているようです。
どこまでも楽器への深い愛情
ギター工房の雰囲気を出すため、外壁にバインディングというギターを
縁取る飾りを付けたそうです。
工房には自宅から電動ノコギリや手作り道具を運び込み、見られることを意識して
棚の形にもこだわっていらっしゃるとか・・
「カフェから作業が見えるようにしました。
気軽に集い、音楽の話ができる場に」とどこまでも楽器に、弾き手に、
深い愛情を注ぐ和哉さん。
とんでもなく壊れたギターを持ち込まれるとワクワクするという和哉さん、
三須珠さん、それぞれの夢を叶えたお店のカフェは
月火金、天手古舞(073-460-0846)
工房は月曜休み。
午前11時~午後5時。
まったく違うそれぞれの夢を2人で一緒に叶えたご夫婦の奮闘ぶりと、そんな2人を
応援したいとお店に集まる仲間たちとの日常が紹介されます。