大晦日の風物詩百八の煩悩を払い一年の罪や科を清める除夜の鐘に苦情?

不動院除夜の鐘

大晦日の夜から新年を迎える年末の風物詩「除夜の鐘」。

恒例のNHK紅白を見終わると「行く年来る年」と共に鳴る鐘の音は、一年を振り返り

新しい年への想いを馳せながら聞く「除夜の鐘」には百八つの煩悩を払い、

新年を迎える心構えみたいに気持がググッと引き締まる想いがあるのですが・・・

 

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除夜の鐘に苦情?

近年では「除夕(じょせき)の鐘」として日中に鳴らしたり、中止にしたりする寺院が
あるそうです。

 

背景には、近隣住民による“騒音”クレームへの配慮や、高齢者、子供ら幅広い年代が
参加可能なイベントにするという今どきの寺院ならではの事情があったようですが・・・

「うるさいバカヤロー! いつまで鳴らしているんだ」
十数年前の静岡県牧之原市の大沢(だいたく)寺。
大みそかから元旦にかけて除夜の鐘を鳴らしていると、
怒鳴り声をあげてすぐに切れる匿名電話が数件、毎年の
ようにかかってきていたという。

「お叱りを受けるなら止める」先代住職の決断で除夜の鐘は中止に。

 

それからの大みそかは、いたずらでも鳴らされないようにと撞木はロープで鐘楼に
縛りつけられてきたそうです。

 

それでも「鐘」に対する想いから、大みそかの午後2時から「除夕の鐘」として復活
することが決定し、翌27年には、「大みそかは忙しい主婦も参加しやすい時間に」と
さらに早め、正午から始めたそうです。

 

27年は檀家の婦人部らの協力で豚汁や焼きイモなどが振る舞われ、約130人の
家族連れや高齢者らで、にぎわうイベントになっているようですが・・・

 

「この年になって初めて鳴らした」と感激している高齢者もいたという。

 

今年も名前は「除夕」のまま正午から開催する寺もあるようです。

そもそも除夜の鐘とは?

「皆に仏教が大事なことを知ってもらい、寺院に来てほしいという思いから、
時代に応じてつくられた仏教行事の一つと言われています。

 

訪れる人の1年の罪や科(とが)を清め、初心に帰って新しい1年を始めたいという
伝統的な行事のようです。

1人の裏に多数の人たち

騒音問題に詳しい八戸工業大の橋本典久教授(音環境工学)は、

「寺院の音の問題では個人の苦情に重きを置いて対応する場合が多いが、
1人の苦情の裏には多数の何も言わない人たちがいる」と指摘。
「寺院が地域との良好な関係を確保していくことも大事だが、
除夜の鐘は年に一度、短時間のこと。
伝統や歴史、残すべき文化であることなど除夜の鐘の音に
対する社会的な評価を考えた上で、
寺院が適切に判断すべきだ」と

話していらっしゃいます。

 

まさに・・・その通りだと思います。

 

年に一度の除夜の鐘は百八つの煩悩を払い清める儀式の響きと短時間の伝統的行事だと
思えば苦情は言えないのでは?

広島不動院では大晦日の23時30分~開門

広島には古式豊かな「不動院」があります。

不動院は足利尊氏が建てた安国寺のひとつと言われる真言宗の寺院ですが広島では最も
古いお寺です。
広島不動院詳細

広島スポット体験

このお寺では、12月31日23時30分より~開門され、一般参拝客も、住職やお寺の関係者が
「除夜の鐘」を突き終わったあとに鐘をつくことができます。

 

そんな由緒あるお寺からの「除夜の鐘」の響きで百八つの煩悩を払い新年を迎えるって
嬉しい行事だと思います。

鐘を突く前の作法と百八つの意味

鐘をつく前には鐘に向かって手を合わせて合掌します。

「無病息災、家内安全」新年が素晴らしい年になるように~

心の中で祈りながら除夜の鐘を突いてください。

除夜の鐘は、今年1年の悪い出来事を祓ってくれ、百八つの煩悩に流されないように・・・

迎える新年が更なる良い一年になるように・・の意味を持つ伝統的な風習です。

清い心で新しい一年を迎えるには、除夜の鐘の響きは心に沁みるものがあります。

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